USB type-C to 3.5mmイヤホンジャック変換アダプタの比較をする記事です。
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イヤホンジャック非搭載のスマホが増えています。そのような機器で有線イヤホンを使用するためにはUSB type-C を 3.5mmイヤホンジャックに変換するアダプタが必要になります。
USB type-C to 3.5mmイヤホンジャック変換アダプタを複数購入したので比較してみました。
今回購入した下記a、e、nの3点と、以前から所有していたg、合計4点を対象とします。
いずれもDAC搭載で¥1,500以下の最廉価クラスのものです。
なお、100均で販売されているものはDAC非搭載で対応機器が限定的です。
1.比較検証するアダプタ
選択基準:
通常時価格で1,500円以下のもの。
アクセサリ類において比較的品質の良いものを扱っているメーカーであること。
a.ANKER A8195
購入価格¥1,118(2021年amazonブラックフライデーセール価格)
e.ESR cto3.5_bianzhi_jp_chs
販売価格¥1,049(2021年amazonブラックフライデーセール価格)
*購入したのは2本組¥1,519(同上)
n.NIMASO NAD21I324
購入価格¥980(2021年amazonブラックフライデーセール価格)
g.Google USB-C - 3.5 mm アダプター(Pixel3XL付属品)
*下記URLは同一商品と思われるものです。
https://store.google.com/jp/product/usb_c_headphone_adapter?hl=ja
販売価格¥1,320
2.比較検証内容
主な比較検証内容は下記の4点とする。
・全長やプラグ周りの寸法
・DAC仕様、その他ノイズの有無など
・スマホでLINE通話に利用できるか
・スマホでAmazonMusic再生中に着脱するとどうなるか
・スマホでyoutube再生中に着脱するとどうなるか
・Windows10搭載ノートPCでskype通話に利用できるか
3.使用機材
スマホ1:Google Pixel3XL(イヤホン端子無し、LINE、skype、動画)
スマホ2:motorola moto G100(イヤホン端子付き、動画)
スマホ3:ASUS Zenfone6(イヤホン端子付き、LINE、動画)
PC:ASUS ROG Zephyrus M16(スピーカーマイク搭載、イヤホン/マイク端子付き)
マイク付きイヤホン:Panasonic RP-TCM19
イヤホン(感度低め):Final E2000(イヤホンノイズ確認に使用)
イヤホン(感度高め):KZ ZAS(ノイズ確認に使用)
寸法計測:新潟精機デジタルノギス
4.比較検証結果
4.1.全長やプラグ周りの寸法など
a:プラグハウジングサイズ 6.1*10.9
全長114(単位mm)
e:プラグハウジングサイズ 6.0*11.5
全長127
n:プラグハウジングサイズ 6.8*11.4
全長136
g:プラグハウジングサイズ 5.9*11.8
全長93
いずれもケーブルは柔らかくしなやか。
a、e、nはUSB Type-C側もイヤホンジャック側もハウジングが金属製。
gはUSB Type-C側もイヤホンジャック側もハウジングが樹脂製。
イヤホンジャック内側の構造は、概観上、eとnは同じですが、それ以外はそれぞれに違いがあります。
aはイヤホンジャック端面にロット番号らしき8桁の刻印あり。
gのUSB Type-Cプラグは専用部品を使用している。写真がピンボケしていて分かりにくいですが、端子が歯抜けになっていて汎用品ではないことが確認できます。
aのイヤホンジャック
eのイヤホンジャック
nのイヤホンジャック
gのイヤホンジャック
aのUSB Type-Cプラグ
eのUSB Type-Cプラグ
nのUSB Type-Cプラグ
gのUSB Type-Cプラグ
4.2.DAC仕様、その他ノイズの有無など
a | e | n | g | |
bit数 | 24 | 24 | 24 | 24 |
サンプリング周波数 | 96 | 96 | 96 | 48 |
音量 | 大 | 大 | 大 | 中 |
ホワイトノイズ | 小 | 小 | 小 | 極小 |
・音声信号途絶時、スマホで利用している場合はいずれも3秒程で小さな「プチ」ノイズ発生。PCで利用している場合は「プチ」ノイズなし。再生機器側の省エネ機能に起因すると思われる。
・曲の頭切れはいずれも認識できず。
・DAC仕様はPC上で確認。nは販売サイトの表示と異なります。
・音量はmoto G100でイヤホン端子出力と同程度を中とする相対評価。
(音量はzenfone6でイヤホン端子出力と同程度を中とするならa/e/n/g=中/中/中/小)
・音質は、youtubeやamazon prime videoの視聴、LINEやskype通話での使用において、いずれのアダプタを利用しても、イヤホンに関してもマイクに関しても有意の差を感じなかった。
・ノイズ類はPixel3XL、KZ ZASでチェック(gの音量は聴感で他3点と同程度に調整)
・ホワイトノイズはFinal E2000使用時にはほぼ感じません。
・ホワイトノイズは再生機器の変更でも変わるため、アダプタが発生源ではないかも。
・ノイズはUSB Type-Cプラグの表裏を反転させることにより改善(悪化)する場合あり。aとgは表裏の差を感じにくい。
4.3.スマホでLINE通話に利用できるか
Pixel3XLで検証
a | e | n | g | |
アダプタのみ接続 | ok*1 | no | no | ok*1 |
マイク無しイヤホンと共に接続 | ok*2 | no | no | ok*2 |
マイク付きイヤホンと共に接続 | ok | ok | ok | ok |
*1:スマホ内蔵のマイクとスピーカーを利用
*2:スマホ内蔵のマイク、イヤホンを利用
4.4.スマホでAmazonMusic再生中に着脱した場合
Pixel3XLで検証
a | e | n | g | |
アダプタのみ着脱 | 無反応 | 消音/停止 | 消音/停止 | 無反応 |
イヤホンと共に着脱 | イヤホンに切り替え/停止 |
4.5.スマホでyoutube再生中に着脱した場合
Pixel3XLで検証
a | e | n | g | |
アダプタのみ着脱 | 無反応 | 消音/停止 | 消音/停止 | 無反応 |
イヤホンと共に着脱 | イヤホンに切り替え/停止 |
4.6.WindowsPCでのskype使用
a | e | n | g | |
アダプタのみ接続 | ok | no | no | ok |
マイク無しイヤホンと共に接続 | ok | ok | ok | ok |
マイク付きイヤホンと共に接続 | ok | ok | ok | ok |
*下記補足、要参照
4.7.PC上でskypeを使用する場合の補足
a.ANKER A8195
単体(イヤホン接続無し)のみ接続の場合、PCから認識されず、PC側のスピーカーとマイクを使用しての通話が可能。その後、マイク付きイヤホンを繋ぐとイヤホン側のマイクとスピーカーを使用しての通話が可能、マイク無しイヤホンを繋ぐとPCからはヘッドホンとして認識されPC側のマイクとイヤホン側のスピーカーを使用して通話が可能。
マイク無しイヤホンとともに接続した場合、ヘッドホンとして認識されます。イヤホンとPC側マイクを使用しての通話が可能。
マイク付きイヤホンとともに接続した場合、スピーカーとして認識されます。イヤホン側のスピーカーとマイクを使用しての通話が可能。
e.ESR cto3.5_bianzhi_jp_chs
単体(イヤホン接続無し)の場合、PCからスピーカーとして認識されます。音声出力が変換アダプタになるので実質通話不能ですが、その後、マイク付きイヤホンを繋ぐとイヤホン側のマイクを使用しての通話が可能、マイク無しイヤホンを繋ぐとPC側マイクが有効にならず通話不能でした。
マイク無しイヤホンとともに接続した場合、ヘッドホンとして認識されます。skype通話では、PC側のマイクが使用されます。
マイク付きイヤホンとともに接続した場合、スピーカーとして認識されます。skype通話では、イヤホン側のマイクが使用されます。
n.NIMASO NAD21I324
単体(イヤホン接続無し)の場合、PCからスピーカーとして認識されます。音声出力が変換アダプタになるので実質通話不能ですが、その後、マイク付きイヤホンを繋ぐとイヤホン側のマイクを使用しての通話が可能、マイク無しイヤホンを繋ぐとPC側マイクが有効にならず通話不能でした。
マイク無しイヤホンとともに接続した場合、ヘッドホンとして認識されます。skype通話では、PC側のマイクが使用されます。
マイク付きイヤホンとともに接続した場合、スピーカーとして認識されます。skype通話では、イヤホン側のマイクが使用されます。
g.Google USB-C - 3.5 mm アダプター
単体(イヤホン接続無し)のみ接続の場合、PCからヘッドセット(無効)として認識されます。PC側のスピーカーとマイクを使用しての通話が可能。その後、マイク付きイヤホンを接続すると、PC上の認識が有効化され、イヤホン側のスピーカーとマイクを使用しての通話が可能。マイク無しイヤホンを繋ぐと、イヤホン側のスピーカーとPC側のマイクを使用しての通話が可能となります。
マイク無しイヤホンとともに接続した場合、ヘッドセットとして認識されます。skype通話では、マイクはPC搭載のものが利用されます。
マイク付きイヤホンとともに接続した場合、ヘッドセットとして認識されます。skype通話では、マイクはイヤホンに搭載のものが利用されます。
共通事項(エラー対策)
イヤホンを差し替える際に、マイクの有無が変わるとエラーが生じやすいようです。
他にも、イヤホンと変換アダプタとの接続、変換アダプタとPCとの接続、skypeの起動、これら順序によって動作の可否が変わることがあるかもしれません。
まずイヤホンと変換アダプタとの接続、次に変換アダプタとPCとの接続、最後にskypeの起動とすることが望ましいように感じました。
一度エラーを生じると、接続しなおしてもエラーになる可能性が高いです。
エラーを解消するには、PCを再起動するとよいようです。
まとめ
動作の確実性で『Google USB-C - 3.5 mm アダプター』がベストだと思います。
google storeで購入すれば送料もかかりません。
Google USB-C - 3.5 mm アダプター
https://store.google.com/jp/product/usb_c_headphone_adapter?hl=ja